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14.04.2006

筈と板付けの位置

和弓では、弓に特別な器具や印を付ける事は禁じられているが、筈を番える位置と左手の内の位置は常に一定していなければならない。

筈の位置
通常は弦から見て藤頭と約90度になる位置から上方に筈一つ分の位置、或いは弓から見て約90度の位置に番える。この位置は市販の定規を使ってもよいが、出来るだけ印を付けない様に目で計る稽古をする。 しかし理想の位置は、弓の上下の力のバランスや、弓の形、手の内の働き(上押し、下押し)、筈の分利点(早い・遅い)等に左右される事から、矢飛びを見ながら色々と試してみるしか方法がない。

会での板付けの位置
会の状態で矢の下の線が、握りの上縁、藤頭の位置に来る事が理想の位置となる。この位置は手の内を整える位置と、弓から受ける力による左親指の曲がり具合によって変化する。そのために握りの高さや幅を変更すると、自然と指の曲がり方も変化する。この位置は他人に見てもらう事で確認できる。