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03.11.2006

呼吸法を活かす

弓道では通常の呼吸ではなく、一動作毎に意識した呼吸を行うことが重要である。もちろん人間であるから、好不調はつき物である。不調の多くは肉体のコンディションだけでなく、呼吸の乱れが原因となっていることが多い。呼吸法を習得する事により崩れにくい射ができる。 各動作では息を吸い過ぎず、吐き過ぎず、呼吸にムラがないように気をつける。息を吐ききると、射の流れが止まってしまうので、常にある程度残すようにする。 引き分けでは終始ゆっくり吐き続け、気力を高めるようにし、離れの瞬間又は残身では呼吸は止まっている。これが残身に締まりを与える。 呼吸が止まったから離れが出るのか、離れが出たから呼吸が止まったかのかは判断できないが、気合の充実により自己で離れの機を作るわけであるから、呼吸をそれに合わせるようにするといいと思う。始めは呼吸に意識が行き過ぎて思い通りの射ができないが、慣れてくると弓が楽に引けるようになる。次第に無意識ではあるが、呼吸法が射に活かされてくる。